プロフェッショナル 仕事の流儀 2019/4/9 放送
本州最北の青森、八戸に、型破りな救急医がいる。今 明秀(60)。“地方の救急医療のパイオニア”として数多くの命を救ってきたエキスパートだ。今が勤める救急センターがカバーする青森県南東部には、医療施設のない“医療過疎地”がある。病院までの距離が遠すぎるなど、困難な状況から命を落とす患者を数多く見てきた今は語る。「へき地に住んでいるからうまくいかない。ひとりひとりに感じた無念さが大きい、重い」
番組では、昨年末から真冬の八戸の救急現場に密着。寒波が襲う中、救急患者が次々発生する。ドクターヘリで飛び立つ今!1分1秒をあらそう極限の現場で、患者を救うことができるのか?かけがえのない命と向き合い、闘い続ける信念の医師を追う。
八戸市立市民病院の院長でありながらドクターヘリで飛び回り、救急医療に従事している姿に感動しました。
いろいろな条件で救えなかった命もあるけれど、瀕死の重症から回復して退院する姿を見るとこの仕事のやりがいを感じているようです。
国松長官狙撃事件(1995年/3月)をテレビで見て、銃弾を3発もうけても回復した技術に驚嘆して、処置をした救命センター(日本医科大学付属病院高度救急救命センター)に出向(1998年)し腕を磨きました。
都心の設備の充実した施設と、地方の施設との違いを目の当たりにしたことがドクターヘリ導入の引き金になったと思われます。
著書もあります。
空飛ぶ院長、医療過疎を救う! 青森ドクターヘリ劇的救命日記 2
著者等紹介
1958年、青森県青森市生まれ。自治医科大学卒業。2004年に八戸市立市民病院の救命救急センター所長として赴任。2009年、念願のドクターヘリ運航、2010年にはドクターカーの運用を実現。2016年には「ドクターカーV3」(移動緊急手術室)の運用も開始した。2017年4月に同病院院長となったあとも、第一線に立ち、後進の指導、育成に力を注いでいる。著書に『ザ・トラウママニュアル第4版』(監修/メディカルサイエンス社)など多数。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版者 毎日新聞社 出版年 2018.12
要旨
ドクターヘリ、ドクターカーに続き、日本初の移動緊急手術室(ドクターカーV3)を実現した今明秀は、今も現役ヘリドクターとして患者の元へ駆け付ける、日本で唯一の“空飛ぶ院長”だ。いまや日本屈指となった八戸ERの奮闘で、ドクターヘリの年間出動回数は800件超、ドクターカーの出動件数は年間1500件超と日本で1位、2位のレベルに達し、青森県の救命救急医療体制は劇的に改善、“短命県ワースト1”の地元にとって、なくてはならない存在となっている。本書は、今院長とへき地医療に挑む若き救命救急医たちの迫真のドキュメントである。
目次
第1章 日本初のドクターカーV3誕生!(マイクロバス案がドラマになった!;OKが出た試作車3号 ほか);第2章 劇的救命2015(雪山からの救出;2機体制で重複要請3件をこなす ほか);第3章 劇的救命2016(血圧計より自分の感触;ツキノワグマの襲撃 ほか);第4章 劇的救命2017(移動緊急手術室「ドクターカーV3」出動;ドクターカー、ジェット機、消防ヘリによる命のリレー ほか);第5章 劇的救命2018(クラッシュ症候群と出血性ショック;ドクターヘリ5回出動 ほか)
内容
ドクターヘリ、ドクターカーに続き、日本初の移動緊急手術室(ドクターカーV3)を実現した今明秀。日本で唯一の“空飛ぶ院長”と、へき地医療に挑む若き救命救急医たちの迫真のドキュメント。