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札幌市内を自動運転車が疾走! ロボットも同乗する実験内容をレポート

NoMaps2019にて開催された2度目の自動運転。この実験は、NTT、NTTデータ、群馬大学の3者が連携して行なうもので、トヨタ自動車製「アルファード」をベースにした実験車両2台を使用し、札幌市内約4キロの一般道を使って行なわれた。

 

 実際の乗車時間は20分程度で、その間のハンドル操作や加減速は主としてコンピューターが担当する。ただし、車線変更や歩行者・対向車のために停止・加速などの判断が必要な場合は乗車員がタッチパネルを通じて判断を行ない、状況に応じて手動で運転する。いわゆるレベル2の自動運転を体験することができた。

 

 取材では走行実験に先立ち、群馬大学の研究・産学連携推進機構「次世代モビリティ社会実装研究センター」の副センター長 小木津 武樹氏から実験車両および実験内容について簡単なブリーフィングを受けた。 

車体の上部にはレーザーセンサー、GPSおよびカメラが搭載されており、走行中はそれらからリアルタイムで得られた情報と、車に搭載されたコンピューター内のデータベースを照合してその時点での位置を判定し、車体の操作を行なう。搭載コンピューターには、事前の走行によって取得された道路や周囲の建物および標識などの地図データに加え、人間が手動で運転した場合の走行ルートや停止位置などを保存してある。これにより、AI処理だけでは得られない自動走行への高い信頼性の実現を目指している。

 

 小木津氏は「既存の自動車メーカーなどはあらゆるところを自動で走行できるような自動運転車の実現を志向しているが、我々は(自動運転車を使用する)地域や路線を限定することにより高い信頼性を実現し、(完全な)無人運転に早く到達することを目指している」と語った。 

https://ascii.jp/elem/000/001/961/1961128/