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人間の動きを瞬時にトレース。遠隔操作ロボット「リトル・エルメス」

人間の動きを瞬時にトレース。遠隔操作ロボット「リトル・エルメス」

研究者による英断がロボットを少しでも簡素化する

「リトル・エルメス」開発におけるMITの決断はなかなか潔いもので、人間に匹敵するモーターと意思決定のスキルを備えた完全自律型ロボットを構築することは、まだまだ課題が多すぎる! ということでそこはバッサリ切り捨て、人間の判断力に委ねて遠隔操作し、災害時の偵察や救助をするロボットにシフトしている点です。無い物ねだりをせず、まずは持っている潜在能力を最大限に引き出す、ということなんですね。それに、人間への物理的なフィードバックをしないので、そのための機材もシステム開発も不要。お互い身軽になれるのです。

 

その代わり「リトル・エルメス」には、質量を最小化するための剛性を持つ軽量フレームの中に、衝撃に耐えるように設計された、高トルクを生成できるカスタム・アクチュエイターや、3軸の接触力センサー、耐衝撃性を備えた軽量の足センサーなど、脚の運動性能を高レベルで作動さることを特化したメカニズムが詰め込まれています。

 

操作する人間側の装備

人間側には胴体の動きを追跡するため、エクストリーム系スポーツで着用するプロテクターを流用し、支柱を伸ばして空中に固定。また両足にも足の動きを追跡する、可動部の付いた支柱を付け、それらはアクチュエーターに接続されます。

 

さらには人間のバランスを瞬時にフィードバックさせるインターフェイス(という名のお立ち台型センサー)も独自開発され、見た目度外視の簡易的なシステムでありながら、ここが映画『レディ・プレイヤー1』の主人公がアバターを操っていた場所となるのです。

https://www.gizmodo.jp/2019/11/little-hermes.html