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幸和製作所と産総研、転倒防止ロボット歩行車を開発 座らせきり介護ゼロを目指す

株式会社幸和製作所と国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)ロボットイノベーション研究センターは2019年12月9日、共同で転倒防止機能を持つロボット歩行車を開発したと発表し、同日に行われた産総研の成果発表会で開発中の試作機を公開した。

転倒動作シミュレーションに基づいて設計されており、転倒の初動を抑制する機構を備えている。人体ダミーを用いた実験でも一度も倒れたことはないという。これにより、車椅子に「座らせきり」の介護を抑制することを狙う。

今回開発された「転倒防止ロボット歩行車」は屋内の歩行者の転倒を抑制するもの。高齢になり足元が覚束なるとふらふらして転倒しやすくなる。そのために補助として用いるのが歩行車だが、従来の歩行車には転倒防止の機能がない。歩行車を使っても高齢者が転倒してしまうリスクがあり、転倒した場合は施設側の責任になるため、多くの介護施設では歩行能力があっても車椅子に座らせてしまって、施設内を移動させることが多い。歩行しなくなった結果、廃用症候群によって筋力が衰えてしまい、施設に入ると寝たきりになってしまうことが少なくない。

そこで「車椅子と同等程度の介護の負担で運用でき、かつ転倒しない歩行器があればいいのではないかと考えて、今回の開発に至った」と産総研ロボットイノベーション研究センターセンター長の比留川博久氏は開発の経緯を紹介した。

https://robotstart.info/2019/12/09/moriyama_mikata-no103.html